金緑玉・18話

 同時に言葉を紡ぐ。二人の声は混ざり、絡まり、揺らめく光と影の間を縫うように広がっていった。
 窓の外で星が美しい色で瞬いていた。


『赤褐色の宝石。なれど陽光受けたその姿、朝日を浴びた森林のごとく輝く。
 色を変えるその様、明日の色を見せぬ未来の姿に似てはいまいか?

 否、それは偽り。
 君を見よ、昨日の色を。君を想え、明日の色を。
 曾て見たのは紅蓮の色か、果たして見えるは萌荵の色か。
 未来の姿は二つの色だけではないのだから。

 雷火、燈光、魔力の紫電、金緑玉を炎と化す。
 極光、木漏日、星の煌き、金緑玉を森に染める。
 さかしまに、光の種だけ未来は在り。

 金緑玉は未来を映す。

 たとい我等滅びようとも石は変わらず在るのだから、我等の光が全てではないのだから。
 金緑玉は無限の光を浴び続ける。

 色を変えるその様、明日の色を見せぬ未来の姿に似てはいまいか?

 否、それは偽り。


 天色、黒曜、紅桜、鈍色、純白、黄水晶----そう、未来の姿は二つだけではないのだから----』


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